お久しぶりです、マネージャーの中村です。最近はR&D(研究開発部署) → アプリケーション開発エンジニア → エンジニアリングマネージャーと姿形を変え、プロダクトのお金・人の管理、採用・キャリア施策検討、プロダクトのロードマップを考えたりといろいろとやっています。過去には以下のような記事を投稿していました。
「開発PC編」とあるように、今後継続的にOPTiMのエンジニアの周辺のありとあらゆる 環境 に対して 「OPTiM Developer's .env」 というタイトルで、定期的に発信を行おうと思います。(ガンバリマス) 初回はエンジニアの働く環境の中において、苦楽を共にする相棒であり「右腕」ポジションである「パソコン」について、普段どのようなものを使っているのかご紹介したいと思います。
会社支給パソコンと「標準端末」
OPTiMでは「ITマネジメント室」という社内のITインフラを構築・管理しているチームがあります。一般的には情報システム部と呼ばれることの多い部署のイメージが近しいです。そのITマネジメント室のエンジニアが 「標準端末」 と呼ばれる形で、支給PCの選定を行いリストを都度更新しています。400名以上のスタッフが在籍しており、 そのうち7割をエンジニアが占める 中での業務効率化の観点で標準端末を設定しています。 この標準端末リストは社内に公開されており、入社前後、端末の故障時、端末の更新時(概ね2年〜3年)、業務内容の変更に伴う交換時などに標準端末リストからパソコンを選びます。
標準端末リストの更新頻度は年に2回以上となっており、新しいモデルが登場すると更新されます。また「標準端末」とある通り、あくまでインスタントに選択できる端末になっていますので、業務上の都合で標準端末以外のパソコンが適している場合は、任意のものを選ぶこともできます。基本的に標準端末で事足りるケースが大半だとは思います。
まずは、ドドンと2025年春版の標準端末一覧を公開しようと思います。せっかくなので、ビジネスサイドの情報も合わせて公開しようと思います。
(2025年春版)事務・ビジネス・サポート業務向け想定の標準端末
OPTiMにはビジネスサイドのスタッフの中でも、元々エンジニアの経験がある人も在籍しています。 Linuxディストリビューション上で動作するサービスの割合が多いため、ちょっとしたスクリプトなどを流用しやすいようにビジネスサイド向けPCでもWindows/macOSの選択が可能になっています。 「私物がMacbookだから」という理由で選択される人もいるようです。
名称 | OS | CPU | メモリ | ストレージ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Lenovo ThinkPad X13 Gen5 | Windows | Intel® Core™ Ultra 5 125U (12 Core) |
16GB | 512GB | JISキーボード |
MacBook Air 13インチ | macOS | Apple M4 (10 Core) |
16GB | 512GB | JIS/USキーボード選択可 |
MacBook Pro 14インチ | macOS | Apple M4 Pro (14 Core) |
16GB | 512GB | JIS/USキーボード選択可 |
(2025年春版)開発向け想定の標準端末
メモリは24GB以上が標準となっています。最近ラインナップに追加されたApple M4 Proだと48GBのメモリが積まれるので、「ちゃんと使えるレベルでのローカルLLMも行けるのでは?」と期待でザワザワしています。 Windows Vistaの頃は一般的に32 bit版のOSが主流だったため、OSの制限として利用可能なメモリが4GBまでだったことを考えると、ハードウェアもソフトウェアも進化したなぁとしみじみ感じます。
名称 | OS | CPU | メモリ | ストレージ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Lenovo ThinkPad X13 Gen5 | Windows | Intel® Core™ Ultra 7 155U (12 Core) |
32GB | 1TB | JISキーボード |
MacBook Air 13インチ | macOS | Apple M4 (10 Core) |
24GB | 1TB | JIS/USキーボード選択可 |
MacBook Pro 14インチ | macOS | Apple M4 Pro (14 Core) |
48GB | 1TB | JIS/USキーボード選択可 |
個別選定端末(番外編)
標準端末以外のパソコンを選定して使っているエンジニアもいるので、その一例を紹介しようと思います。 ちなみにこのパソコンの利用者はCOMとよく戦っている印象のある yumetodo さんです。こちらにも興味があれば以下の記事もご覧ください。
名称 | OS | CPU | メモリ | ストレージ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
GALLERIA ZL7C-R47 | Windows | Intel® Core™ i7-13700HX (16 Core) |
64GB | 2TB | GeForce RTX 4070搭載 |
- 選定理由
- 以下の状態で開発を行う必要があり、安定して開発するためには 32GB以上のメモリ と 相応のCPUが必要 なため
- Ruby on Rails で作られているサーバーサイドアプリケーションがLinux前提なので、そのVMを動作させる必要がある
- 1.のサーバーと同期を行うWindows Agentを動かすためのVM(2台分)を動かす必要がある
- 2.のWindows Agentを開発・デバッグするために、Visual Studioを起動・実行させる必要がある
- Windows Agentを動かしている状態で1.のrails server上のWebサイトも、Visual Studio Codeで同時にデバッグを行う必要がある
- 4.のサイトを開く必要があるため同時にブラウザも起動させておく必要がある
- 以下の状態で開発を行う必要があり、安定して開発するためには 32GB以上のメモリ と 相応のCPUが必要 なため
yumetodo さんの手にかかれば、このパワーマシンのリソースもしっかり使い切れます。
標準端末の選定にあたって
ITマネジメント室のエンジニアに端末の選定にあたってのお話をいくつか聞いてきました。
Q. 標準端末を考えた背景は?
ITマネジメント室における管理工数の削減と、メーカー固有の問題への知見を溜めやすくするために考えました。 実際にオーディオドライバに関する問題があった際、社内ブログにて対処法が共有されたりしており、ユーザー同士での助け合いもできていました。
Q. 端末選びの際に気をつけていることは?
CPU・メモリ・ストレージが最低ラインを超えていることはもちろんのこと、持ち運びやすさ(軽さ)も含めて選定しています。 コストバランスもありつつ、利便性を損なわないことを最優先に考えています。
Q. 使う側としての標準端末のメリットは?
申請を上げた際に在庫があれば即日利用できる点や、故障の際の対応も全てITマネジメント室に依頼することができる点があると思います。 標準端末外に関しては購入稟議の対応や、故障時の修理業者とのやりとりなどは本人に行なっていただく必要があるので、特にサポート面での手軽さは大きいと思います。
Q. 標準端末のメーカーは固定?
Windowsパソコンに関してはメーカーからガラリと変えることもあります。 社内アンケートを不定期しているため、その意見を参考にしたりもしています。
Q. 標準端末の利用割合は?
全体の85%くらいが標準端末になっています。
最後に
OPTiM Developer's .env 初回はいかがでしたでしょうか。
一昔前はコンパイル実行中は一旦作業が止まるような状態でしたが、もはやボトルネックは人間側。うまくハードウェアリソースを使い尽くせるような開発・コードライティングを心がけたいですね。
OPTiMでは「人間よりもハードウェア側をボトルネックにしてみせる!」という意気込みのエンジニアも募集していると思いますので、少しでも興味がありましたら下記フォームよりご応募ください。
そのほか、社内スタッフのインタビュー記事も公開中です。
それではまた次回 👋