こんにちは、オプティムの今枝、岡留、澤、只野、田中です！
今回Go Conference 2025に、当社はGoldスポンサーとして参加しました。
この記事では、私たちがそれぞれ参加したセッションやワークショップの中から特に印象に残ったものをピックアップし共有したいと思います。また、当社のスポンサーブースでの取り組みや、スポンサーセッションでの発表内容についても詳しくご紹介していきます。
Go Conference 2025について
2025年9月27日（土）、28日（日）の2日間にわたってAbema Towersで開催されました。
今回は2日間のオフライン開催となり、最大450名の方が集まり、会場は大いに盛り上がっていました！セッションや実践的なワークショップ、各社スポンサーブースでの交流など、参加者同士が顔を合わせて交流できる素晴らしい機会でした。
イベントを支えてくださった運営スタッフの皆さま、ボランティアスタッフの皆さま、ありがとうございました！
当社スポンサーブース紹介
昨年に引き続き、スポンサーブースを出展いたしました！
今年も「比較的Star数の多いGoの3rdパーティOSSパッケージの一部コードから、どのパッケージかを推測して当てる」ゲーム、Go Package Guessrを実施し、多くの方に楽しんでいただきました。
最終的なランキングは以下の通りです。たくさんのご参加、ありがとうございました！
さらに、今年は来場者参加型のパネル企画も実施しました。
🗣 Day1：「みんなのGo開発について教えて」
Goでよかったこと、イマイチなところ、お悩み相談などを来場者の皆さんに自由に書いていただきました。
「バージョンアップが楽」「コードが読みやすい」「単一実行ファイルが便利」など、Goへの愛が感じられるコメントが多数寄せられました！
💡 Day2：「Go開発でのお悩みを解決しよう」
Day1で集まったお悩みをもとに、来場者同士でアイデアを出し合いながら解決策を考える企画を行いました。
ブースでの会話を通じて、当社メンバーにも多くの学びがあり、非常に有意義な時間となりました。訪れてくださった皆さんにも、何かしらのヒントや気づきがあったなら嬉しいです。
改めまして、スポンサーブースにお越しいただいた皆さま、ありがとうございました！
スポンサーセッション
当社からは、上原が「0→1製品の毎週リリースを支えるGoパッケージ戦略——AI時代のPackage by Feature実践」というテーマでスポンサーセッションに登壇いたしました。
セッションでは、OPTiM 文書管理の立ち上げにおいて、Package by LayerからPackage by Featureへ移行した経緯と実践内容が紹介されました。RESTful APIのリソースと対応づけた機能単位のパッケージ構成や、AIコーディング支援のための機能別コンテキスト設計など、現場で取り入れやすい具体的な内容が共有され、多くの参加者の方に関心を持っていただけました。
Ask the Speakerでは、紹介したパッケージ構成を自身のプロジェクトに適用しようと検討する参加者が多く、具体的な課題に基づいた質問が活発に交わされました！
ご聴講いただいた皆様、ありがとうございました！
印象に残ったセッション・ワークショップ
参加メンバーそれぞれが印象に残ったセッション・ワークショップをピックアップし、感想を共有します。
只野
GoのinterfaceとGenericsの内部構造と進化
業務でGoを使い始めて間もないため、interfaceやGenericsは「なんとなく使えている」程度の理解でした。本セッションでは、これらの内部構造がどのように実装されているかが解説されており、普段何気なく使っている機能の裏側でこれだけ複雑な仕組みが動いていることに驚きました。 今後、interfaceやGenericsをより深く理解していくための土台となる知識を得られたと感じました。
Go1.25新機能 testing/synctest で高速＆確実な並列テストを実現する方法
並行処理を伴うテストは、実行のたびに結果が変わったり、時間待ちが必要になったりと扱いづらい印象がありました。本セッションで、Go 1.25で追加されたtesting/synctestというパッケージを使えば、こうした問題に対処しやすくなることを知りました。
キャッシュの有効期限を確認するテストなど、具体的な例を使って説明されていたので分かりやすかったです。並行処理のテストはまだ書いた経験が少ないですが、今後機会があればこのパッケージを使ってみたいと思います。
岡留
encoding/json/v2で何が変わる? - v1からv2への変化を徹底比較
このセッションでは、Go1.25 での encoding/json/v2 のリリースを受けて、v1 の課題、v2 のコンセプト、v1 と v2 の関係性などが解説されていました。 v1 には、キー重複や末尾のゴミデータを許容してしまうことを始めとした多くの課題があったことを知りました。 実は v1 の内部実装も v2 を基に再実装されていたり、v2 に新たに追加された豊富なオプションや json タグによって部分的に v1 の挙動に強制することもできるみたいで、Go の使いやすさと後方互換性への意識を改めて感じました。 v1 から v2 への段階的移行方法についてもわかりやすく説明されていて、気軽に恩恵を受け始められそうでした。 よく使用するパッケージだからこそ、どれくらいの効果が現れるか楽しみです！
Goのビルドシステムの変遷
Go1.0 以前から今に至るまでの Go のビルドシステムの進化に関するお話でした。 Go1.0 リリースまでは毎週破壊的変更を含むリリースがされていたとか...！ 改善が行われる過程でユーザーや Go コミュニティから上がった声や、それに対する Go チームのアンサーなど興味深すぎて何時間でも聞いていたい内容でした。
私が初めて Go に触れた時は Go1.16 で、業務で出会った最古のバージョンも Go1.11 なので、正直知らないことばかりでしたが、たくさんの改善がなされた Go を使わせてもらっていることを実感できました。先人たちに感謝です！
今枝
GoConference 2025では6つのワークショップが開催され、私はその中からTDDの実践ワークショップに参加しました。
最初にchiroruxxさんがTODO→Red→Green→Refactorのサイクル（実装すべき機能をリスト化→失敗するテストを書く→テストを通す最小限のコード実装→コードの改善）を高速に回すライブコーディングを披露してくださり、その後、参加者はペアを組みドライバーを交代しながら実際にTDDを体験しました。
実習では「URLからドメイン・サブドメインを抽出するロジック」をTDDで実装する課題に取り組みました。 ドライバーを交代しながらTODOリストを共有し、時にAI Tab補完も活用することで、理論だけでなく実践的な手法も学ぶことができたと感じています。
特に印象深かったのはTDD内のTODOリスト管理です。
田中
私は「今日から始めるpprof」というワークショップに参加しました。
このワークショップでは、pprofというプロファイラーの概要と、Go言語での利用方法について、実習形式で学習しました。実習では、Goで実装されたcutコマンドのコードを題材として、pprofの実行結果を基にボトルネックを特定し、より効率的な実装を検討するという課題に取り組みました。
pprofを実際に使用するのは今回が初めてでしたが、その機能の豊富さに驚きました。特に、プロファイルの可視化機能は、読み方を理解すれば非常に分かりやすく設計されていると感じました。
また、Go言語で書かれたコードへのpprof導入は想像以上に簡単で、今後業務でパフォーマンスチューニングを行う際には、積極的に活用していきたいと感じました。
おわりに
当社では、Go言語を使って様々なサービスの開発を行っています。技術的な挑戦を楽しみながら、一緒にプロダクトを成長させていける仲間を募集していますので、ご興味のある方は、ぜひご連絡ください。
