try! Swift Tokyo 2026 参加レポート 注目セッションと会場の雰囲気

こんにちは! OPTiM Biz 開発チームの山田、北川、OPTiM Geo Scan 開発チームの山田です。 今回はtry! Swift Tokyo 2026 に参加してまいりましたので、会場の雰囲気や気になった発表について書きます。また、昨年参加したときのレポート「try! Swift Tokyo 2025に参加してきました」もご興味ある方は合わせてお読みください。

 try! Swift Tokyo 2026 とは

try! Swift Tokyo は、Swiftを中心とした技術カンファレンスで、国内外から多くのエンジニアが集まります。 iOS アプリ開発に関する最新トピックや設計、パフォーマンス改善、開発体験の向上など、幅広いテーマのセッションが行われるのが特徴です。 単なる技術発表にとどまらず、コミュニティとしてのつながりや、現場での実践知を共有する場でもあり、毎年多くの開発者にとって重要なイベントとなっています。

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try! Swift Tokyo の公式ページ

 会場の雰囲気

Day 1 はワークショップがメインイベントで会場は「me:rise立川」で、Day 2 と Day 3 の会場は昨年開催された try! Swift Tokyo 2025 と同じ「立川ステージガーデン」でした。

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立川ステージガーデンの入り口付近

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発表会場全体の雰囲気

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企業ブース付近に置かれていたお菓子やお水など

Day 2 の夜に行われたパーティでは、try! Swift Tokyo が 10 周年ということもありケーキが用意されていたり、バーベキューの肉が大量に振る舞われたりしました。

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10 周年記念ケーキ
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パーティで振る舞われた大量のお肉

 気になったセッション

山田(OPTiM Biz)

Klemens Strasser さんによる「思いやりという技術」

このセッションでは、動物パズルアプリ「Art of Fauna」を例に、「caring(思いやり)」 をアプリ開発の軸として貫くことの重要性が語られました。 ヘビが苦手なユーザーのために表示を非表示にできる設定など豊富なアクセシビリティ対応や、App Storeのレビューにすぐ返答するといった細やかなユーザー配慮が紹介されました。 「すべてのユーザーを大切にすること」「明確なビジョンを持つこと」「クリエイターとしての自分自身を大切にすること」の3つが、同アプリを成功に導いたred thread(軸)とのことです。

金銭的利益より心理的安全性や感情を重視するという観点は、機能の充実度や収益だけを追いがちな開発の現場において、改めて考えさせられるものがありました。

このセッションを受けて、自分たちのアプリでも改めてアクセシビリティ設定を見直したいと感じました。普段は後回しにしがちな領域ですが、「すべてのユーザーを大切にする」というcaringの精神を開発の軸に据えることで、より多くのユーザーに届くアプリに近づけるのではないかと思います。

 北川(OPTiM Biz)

matsujiさんによる「Liquid Glassを磨き上げる:iOS26の実践Tips」

私自身も Liquid Glass への移行対応を行ったことがあるため、今回の「Polishing Liquid Glass」の発表は非常に共感しながら聞くことができました。iOS 26 の新しいデザインである Liquid Glass は、単なる見た目の変化にとどまらず、実際の実装や操作性にも大きな影響を与えるものだと改めて感じました。

開発中の環境では問題なく見えていても、実際の利用環境ではボタンがまとめられる可能性があるため、見た目だけでなく、メニューに入ったときの分かりやすさまで考える必要がある点が実践的だと思いました。その中で、bar button item に title を必ず設定するべきという指摘はとても基本的ですが重要で、メニュー表示だけでなく VoiceOver などアクセシビリティにも関わるため、改めて意識したいポイントだと感じました。 別カンファレンスではありますが、Klemens Strasser さんによる「思いやりという技術」で示されていた、、使いやすさとは見た目の美しさだけではなく、誰にとっても情報や操作が伝わることまで含めて考えるべきものという点にも通ずるところがあると感じました。

また、customView を使った場合に More メニューへ適切に反映されないことがあるという説明も興味深かったです。カスタム実装は自由度が高い一方で、システム標準の挙動から外れてしまう危険があり、見た目を優先しすぎるとユーザーにとって使いづらい UI になる可能性があると分かりました。特に Liquid Glass の表現を custom view で綺麗に満たそうとすると、標準 API では制御できない inset があり、それを回避するために shared background を外して自前で glass effect を追加するという工夫はとても参考になりました。

一方で、その方法には morphing effect が失われたり、navigation controller の push / pop 遷移が不自然になる可能性があるという副作用も紹介されており、非常に現実的な内容だと感じました。私自身も直近で Liquid Glass への移行作業を担当した際、単に見た目を新仕様に寄せるだけではなく、実際の操作性や遷移時の自然さまで考慮しなければならず、想定外の課題に直面しました。こうした経験があったため、発表で語られていた副作用やトレードオフの話は特に共感できました。新しいデザインに合わせて見た目を整えることは大切ですが、システムが本来持っている自然なアニメーションや一貫した体験を損なってしまっては本末転倒です。そのため、標準の UI を活かすべき場面と、あえてカスタマイズする場面を慎重に見極める必要があると学びました。

今回の発表は、Liquid Glass を単なる新機能として紹介するのではなく、実際の開発現場で直面しそうな問題とその対処法を具体的に示していた点がとても良かったです。 iOS 26 の設計思想を理解したうえで、ユーザーにとって分かりやすく、かつ自然に使える UI を作ることの大切さを改めて感じる発表でした。

 山田(OPTiM Geo Scan)

 kishikawa katsumi さんによる「作って学ぶ、Embedded Swift ベアメタルプログラミング」

Swift は Apple platform 向けだけの言語と思われている方も多いと思いますが、この数年 WASM、Linux、Windows、Androidと Apple platform 以外をサポートする取り組みが進んでいます。それらの環境の1つとして組み込みシステム、特に OS の存在しない環境(ベアメタル環境)での開発を Swift で行うことも可能です。そんなベアメタル環境での開発をできる限り Swift だけで行うかなり面白い発表でした。

特に協調型スケジューラと割り込み処理の組み合わせによる Super Loop を使ったゲームパッドハードウェアの自作は簡単な方法にも関わらず有用な方法で,自分で何か自作するときにはこれを使って実装をしてみたいと思いました。

この発表を通して Swift は Apple platform 開発だけにとどまらず、他の環境でもどんどん使っていけるように進化を続けていてることがより感じることができ非常に刺激でした。社内でも iOS アプリ開発以外で Swift で書くチャンスがあれば書いていきたいなと思いました。

 おわりに

今回の try! Swift Tokyo に参加したことで良い刺激を受けることができ、Swift を使った開発業務における改善できるポイントや観点の広がりを持つことができたと感じています。発表いただいた内容は動画で公開されているので、動画をしっかり見返すことでより一層の理解を深めたいと思います。

また、OPTiMには iOS アプリケーション開発だけにとどまらず、多方面で高い技術力を持つエンジニアが多く在籍しています。 そんな方々と共に OPTiM のビジョンである「ネットを空気に変える」を実現するためのプロダクト開発を進めていきませんか? ご興味のある方は、ぜひ一度ご連絡ください!

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